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zoom RSS 絶海にあらず 藤原純友の乱

<<   作成日時 : 2008/08/07 23:27   >>

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 本日8/7。七夕であった。

 朝から暑かった。朝から積乱雲が立ち上り、”いい雲”していた。

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 とはいえ、久々富士の高嶺も顔を出すよい天気。

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 で、仙台出張。そう、仙台は七夕祭りの真っただ中であった。仕事を終え、おそ昼を食べてから帰路の新幹線までの合間、話に聞くアーケード街の七夕を垣間見た。
 ものすごい人出ではあるが、東京のようにぎすぎすした感じはなく、みなゆったりと、七夕飾りのの吹き流しをかき分けながら歩いたり、記念写真を撮ったりしていた。

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 七夕飾り、見て歩くのもいいが、これは作るほうが楽しいだろうなぁと思いながら、仙台を後にした。


 さて、だいぶ寄り道したが、今日の本題は、藤原の純友乱である。本の題名は”絶海にあらず”である。

 著者は北方謙三。藤原純友=海賊!?、北方とくれば、面白くないわけがない!


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 歴史の教科書(詳説日本史、山川出版社)には・・・・

(関東の平将門の乱と)同じころ、もと伊予の国司であった藤原純友も瀬戸内海の海賊をひきいて反乱をおこし(藤原純友の乱)、伊予の国府や大宰府を攻め落として、朝廷に大きな衝撃を与えた。純友は清和源氏の祖である源経基らによって討たれ、東西の反乱はおさまったが、この乱を通じて中央貴族の無力が明らかとなり、地方武士の組織はいっそう強化された。この二つの乱はときの年号から承平・天慶の乱ともよぶ。

 とある。それなりに行数を割いているが、なんで国司が海賊をひきいて反乱をおこしたのか?はよく分からない。

 中高のころは日本史は記憶科目(と思いこみ?!)苦手であり(メモリが少なかった・・)、藤原純友=瀬戸の海賊の頭領=承平・天慶の乱という平板なことしか頭に残っていなかった。


 だが、北方である。”絶海にあらず”は、藤原純友の生い立ち、志、強い思いを、余すところなく浮き彫りにして、その姿が生き生きと動き出す立体感のある小説として、目の前に現れた。


 藤原北家の傍流に生れ、望めばそれなりの役職につけたであろうにも関わらず、純友は無位無官のまま京の大学で徒食していた。

 京に洪水が起こったとき、純友は水のあふれる京の街をただ一人苦しむ人を助け歩きまわっていた。そこで、同じく人助けをしている小野好古に出会う。小野好古もまた純友とどこか同じ心情を持ちながらも、時の左大臣藤原忠平の弟藤原良平につかえていた。

 これが縁で、純友は伊予掾(じょう)という下級役人として伊予に赴任する。そこで、遮るものなくどこまでもつながる海を見た。これだ俺の生きる場所は!

 しかし、広大なはずの海も、時の左大臣忠平が通航制限をして、高麗からの唐物だけを京に運ばせていた。そしてほとんどの水師達が生活の場を奪われていたのだ。

 忠平は、私利私欲ではなく藤原北家の権力と財力を高め、それによって中央集権国家をより強大なものとして、他国と対等の国にしようというとしていた。忠平は忠平で、その冷徹な志のもとの通航制限だった。

 しかし、もともと瀬戸は水師達が、思うように荷を運び、漁労をする生活の場だった。生活の場を失った水師は時に海賊にならざるを得なかった。

 伊予掾純友は、この中央の圧政が許せなかった。海は誰のものでもない!

 そして、純友はこの誰のものでもない海を守ることに己の志、生きがいを見つけ、その思いが、仲間や水師達を周りに集め、やがて水師達を束ねる立場になり、ついに朝廷に刃を向けるようになる。

 やがて純友追討に旧知の小野好古が遣わされる。



 歴史では純友はついに捕えられ処刑されるのだが、純友の運命や如何に!!


 さすが、北方の小説だけに、余計な描写はなく、淡々としかし動きのある筆さばき。渦巻く瀬戸や、嵐の玄界灘での船団の描写、朝廷の水軍との戦い。三国志や水滸伝でおなじみの陸戦、水上戦がここでもダイナミックに展開。


 分厚い上下巻の長編だが、三国志や水滸伝に比べれば、あっという間に読めて、清々しく、しかし少し苦味の残る気持ちになる作品なのである。






 

絶海にあらず 上 (1) (中公文庫 き 17-8)
中央公論新社
北方 謙三

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