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zoom RSS スミレ花咲く三ツ峠  その4:笹刈り

<<   作成日時 : 2012/04/30 19:04   >>

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 承前。

 快晴である。

 今日も暑くなりそうだ。

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 朝食後、一休みしてから作業の準備。

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 道具は鋸歯のついた鎌である。

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 今回の作業は山荘裏手の斜面の笹刈りだ。

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 かつて野生の蘭が咲いていた場所がだんだんに他の植生に侵食され自生範囲が少なくなってきている。

 野生の蘭は土壌中の菌と共生関係を(というか実は菌から一方的に搾取しているようなんだが)持っており、適切な菌がいないと野生の蘭は生育できない。

 土壌中で菌が育つためにはある程度の攪乱が必要らしい。攪乱がないと他の植物が優先してしまい土壌中にうまく菌が生育できなくなるということのようだ。


 笹原はある意味では究極の遷移の姿で、土壌中に地下茎をぎっしり張り巡らし縄張りを確保している。
 これ以上遷移しようがなく、むしろ笹は自分の生育範囲をどんどん広げていく。

 笹には笹の都合があるわけだが、ここはちょっと我慢してもらい人為的な攪乱を生じせしめ、野生蘭が定着しやすい環境を作ってやろうというのが今回の作業の目的なんだな。

 野生の蘭を保護しようと思っても、その植物だけを植えて囲ってやればいいわけではなく、土壌中の菌が生育できる環境や、同時に受粉を媒介するマルハナバチなどの昆虫が成育できるような多様性のある環境を残しておかないといけない。

 保全しようとする花だけを何とかしようとしてもダメなんだ。


 福岡ハカセの「世界は分けてもわからない」と同じだな。

 セイヨウ文明のように物事をパーツに分けて機械的に理解しようとすると、花だけに着目してしまう。

 「世界は分けてもわからない」にあなたの鼻はどこまでが鼻か?という話がある。

 結局鼻はパーツではなく、あなた自身全体と鼻がつながっているんだ、という話。


 手作業での笹刈り。

 ちょっと息の長い、遠回りな感じの保護活動だが本質を突いている、と思う。


 で、今回の作業は基本手作業なわけだけど.....。

 バックホーで笹の地下茎を掻き出して、耕耘機で耕せば簡単?に攪乱出来るって思った人?

 まず野生蘭や土壌中の菌が全くいないわけではないということに加え、人の手作業で行うある意味”ファジーで、完璧さが無いところ”が味噌なんだな、きっと。

 機械を使えば、それは作業は簡単だけどね。

 畑や花壇を作っているわけではないんだよな。

 完全に環境を変えてしまおうという訳ではないということだ。

 曖昧さを残しながら、優しい攪乱を加えることで自然本来の治癒力に任せようと言うことなんだ。いわば東洋医学的な保全。西洋医学のように切った貼ったではなく、ほんの少しの手助けを加えて、あとは自然に任せる。

    Let it Be!

 それに手作業の範囲でやっていれば、いくらでも修正が効く。

 後戻りの出来ないどこかの国の Nuclear Power とは違うと言うことだ。


 日本の里山は本来人が手をかけることで、自然と人が共生関係にあった。

 人が手をかけることで、林が健康に育ち、山菜やきのこが育ち、人はそのお裾分けを貰っていた。マツタケなんて、人が落ち葉掻きをする山でないと生えないんだから・・・


 三ツ峠が里山というわけではないが、自然の庭師としての人の立ち位置というのが重要な気がするんだな。




 
 さてさて・・・・・

 笹刈りは結構大変。膝をついて、鎌を両手で持って地中に差し込んでぐいぐい刈ってやらないと笹の地下茎が残ってしまう。

 いつも使わない筋肉を動かすのでなかなかしんどい。


 でも、休憩時間には南アルプスの雄大なパノラマが見える仕事ってのも、なかなか味わえないな。


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 予定の範囲を全部刈り取ることは出来なかったが、午前中いっぱいで作業終了。

 みんなで結構頑張ったなぁ。

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 昼食を取ってから、三ツ峠を下山。

 いつのまにか雲が多くなって、頂上が隠れた富士山に別れを告げる。

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 また来るからね〜


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 以上、全巻の終わりでございます。

 お付き合いいただきありがとうございました。

 是非、コメントをお願いしま〜す  !!





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コメント(10件)

内 容 ニックネーム/日時
スミレの観察から、笹刈りまでお疲れ様でした。三つ峠付近も、ようやく若い芽が出て山笑う季節ですね。ゴンちゃん、いつの間にか凛々しい姿に。笹刈りのお話・・・手作業のファジーさ・・・複雑系を維持するうえでも機械のもたらす均一さはそぐわないようですね。手作りの料理の味わいにも似ているような。
trekker-k
2012/05/02 19:37
trekker-kさん、ども!そうですね。手作業のファジーは複雑系を維持するのに合っているんですよね。きっと。
azm
2012/05/02 23:22
なんと大変そうな作業でしょうか!
私だったら30分も持たずにギブアップしちゃいそうです。人の手をかけて自然を良い方向に導くのも、大切なことですよね。我が家の近所に、市の管理区域と称して金網フェンスを張ったエリアがあるのですが、管理とは名ばかりで夏場は「草ぼうぼう状態」、衛生上も良くありません。
役所の発想ではなく、何をすべきかをちゃんと考えて「手入れ」をしなくてはいけませんよね!
門前トラビス
2012/05/03 11:02
門前トラビスさん、ども!良い方向に導くというか、少し手をかけて自然の力を再生するというような感じですかね。単に保護だからとフェンスで囲うだけではダメですね。適切な「手入れ」が必要ですよね。
azm
2012/05/03 12:04
初めまして!

ブログにコメントをありがとうございます。(*^_^*)
三つ峠は登山だけでは無かったようですね。
笹刈りの作業をされたのですね。
お疲れさまでした。
大変ですね。
私たちが登って綺麗な花を見れるのは、このように皆さんが手入れをしているからなのですね。
改めて気付きました。

河口浅間神社から母の白滝経由で登られたようですね。
母の白滝は何度か写真を撮りに行きました。

スミレもいろいろな種類があるんですね。
名前を知っていると楽しいですね。

三つ峠からの富士山、素晴らしかったですね〜♪
思わず見とれてしまいました。
綺麗に見えて良かったですね。

母の白滝からすぐ上に登られたのではなく、左の道に行かれたようですが、そこからも三つ峠に登る登山道があるのですか?
桜が植えてあり、休憩所がある所が写真に写っていたと思いますが。
花音
2012/05/03 17:25
このところ、私自身がばたばたと余裕のない日々を過ごしており、久々にazmさんのブログを拝見。

相変わらずアクティブですね。山道を登って行く写真を見ただけで下半身が痺れてきます。

笹刈り。確かに、笹には笹の言い分があるでしょうが、適度な人為的な要素を取り入れて、人間的な観点からの自然の保護をする。この”適度な”と言う所に人の英知を見る事が出来るのではないか、全く同感です。

それにしても、富士山の写真が良いですね。朝の少しひやっとする空気感までが感じられます。写真を撮りに一緒に行ってみたいのですが、撮影の前にダウンしてしまいそう。もう少し足腰を鍛えてからでないととてもついて行けそうにありません。
青兄
2012/05/03 20:40
花音さん、ども!コメントありがとうございます。本来は手入れをしないでも自然の花を観賞できればよいですが、盗掘や、人の踏み跡や鹿の食害など色々な圧力もあって稀少植物の生育範囲が狭まっています。昨年からですがボランティア作業の手伝いを始めました。毎回出られるわけではないですが(^^;
三ツ峠は何度も登っていますが、やはり富士山の姿は格別な物がありますね。
母の白滝から、左手にトラバーすするような林道があります。その林道をしばらく行くと、地元の方が桜を植えて広場にしているところがあります。富士山のビューポイントでもあり、スミレもいろいろありました。
是非また見に来てコメント下さいね(^^/
azm
2012/05/04 21:32
青兄さん、ども! 忙しそうですね〜。三ツ峠は1時間くらいで登れるコースもあるので一度いかがですか。眼前に富士山がどーんとそびえています。いいですよ〜。
azm
2012/05/04 21:35
Instagramでフォローさせていただいているnigatsu_ayaです。ブログ、拝見しました。
写真の腕前は以前から存じ上げておりましたが、お料理から登山まで華麗にこなしてしまうazmさんのお姿に、感嘆の思いでPC画面に見入っております( ^^) _/
快晴の富士山が羨ましい!
そして透き通った空気まで伝わってきそうな写真の数々、さすがです。
今後もブログ、楽しみにしております。

二月 綾
2012/05/06 15:09
二月 綾さん、ども! コメントありがとうございます。いやぁ、見に来ていただいて嬉しい限りです。
料理も登山も全然華麗ではありませんが、一歩一歩、一歩一歩とやっております。
今後もInstagramとブログ、両方ともに宜しくお願いします。
azm
2012/05/06 19:56

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