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zoom RSS 蓼科山荘きのこ教室2013 その1 「きのこって・・・?」 紙芝居前半

<<   作成日時 : 2013/10/05 15:03   >>

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 いやはや、時のうつろいは速いもので、もう10月も1週間ほどが過ぎようとしている。

 やはり時間は光速で進んでいるに違いない。

 さて、今回は9月のシルバーウィークに訪れた恒例の蓼科山荘きのこ教室のお話。

 きのこにはまってさあ大変、じゃなかった、きのこにはまって約10年。

 蓼科山荘のきのこ教室の参加は今回が7回目。

 山を登りながら、きのこを観察し、採取する。

 そして以前は自分で採ったきのこを山荘でいろいろな料理にして美味しく食べていたのだった。


 東日本大震災、そう、フクイチの事故のあった年は、参加をやめた。

 軽井沢から北信方面にも汚染が広がっている恐れがあったからだ。



 翌2012年、蓼科山荘のきのこ教室は、前年までのやり方を変えた。

 きのこを観察し、採取しながら山を登るのは同じだが、採取したきのこを食べるのはやめたのだ。

 その辺の経緯は、昨年のきのこ教室の記事に詳しく書いたので、是非見てください。

 http://azm.at.webry.info/201209/article_12.html



 さて、例年はテングタケの専門家のOdハカセがキノコの鑑別や、お話をしてくださっているが、今回は来れないとのこと。

 で、山荘オーナーのTmkさんから、ぜひ手伝ってください〜との依頼。

 Tmkさんとはきのこのことやフクイチの汚染のことで色々やりとりしていたのだ。

 昨年も、”汚染のことについて何か話してもらえればよかった〜”と言われており、ずーっと気になっていたので、”お役に立てれば、...ちょっと考えます〜”と言っちゃった訳なんである。


 もちろん、きのこの専門家でも何でも無いのだが、きのこの鑑別は相方Kがかなりの線いけるし、この10年、それなりに色々きのこ本で勉強してたり、フクイチのことにも関心があるので、なにかできればと考えた....


 で、「きのこって・・・」という紙芝居を作ってみたのである。

 スケッチブック見開きで、13ページ。

 きのこ本を引用しながら、きのこの不思議さ、そしてフクイチの汚染のことに触れるストーリー。


 蓼科山荘では、専門家のOdハカセがいないことをいいコトに?! 臆面もなく??!、夕食の前の一時にきのこ教室の参加者と、小屋泊の人の前で一席....


 では、御用とお急ぎの無い方は、いや御用とお急ぎがある方も後ほどで良いから、しばし、お時間を拝借。






 ■「きのこって・・・?」



@ きのこの種類

 きのこの種類はどのくらいと思いますか〜?

 なんと世界で50万種。日本では約1万種があると言われています。

 そのうち名前の付いているものは2000〜3000種。ヤマケイのきのこの図鑑には2500種くらい載っています。

 うち食用のきのこは約100種。

 毒キノコは、というか毒とわかっているきのこは約200種。

 実数はその2〜3倍と言われています。

 毒キノコはどうして毒だか分かるか? 分かりますか〜

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 食べて、中毒したり、死んだりしたきのこがあるから分かるんですね〜。

 食毒不明のきのこがワンサカあります。

 今日採取したきのこ、名前の分かるものが約20種類ありました。



A きのこのいろいろ

 きのこの形態は様々。

 いわゆるきのこの形、傘があって、柄があって。

 これにも大きく2つあって、傘の裏がひだになっているもの、例えばテングタケの仲間、があります。

 一方、傘の裏がスポンジ状のきのこ。これはイグチの仲間。蓼科山でも七合目辺りでよく見られるハナイグチなど。

 イグチってイノシシの口、猪口、から転じたものです。

 他に、体の中に胞子を入れているきのこ、ひだのないきのこ、胞子を袋の中に入れるきのこなど、様々な形があります。

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B きのこの役割

 きのこの役割ってなんでしょうか?

 地上では植物が生産者として無機物を合成します。そして実った実などを、我々動物が食べているわけです。

 目で探し、手足で動いて食べるものを探すのが動物ですね。

 動物は生産者に対し、消費者です。


 さて、きのこ。

 きのこは枯れた木や、動物の糞などを分解するという非常に大きな役割を果たしています。

 きのこがなければ、山は倒木でいっぱいになってしまうわけ。

 つまり、きのこは分解者なんです。

 植物界、動物界に匹敵する重要な位置を占めるのが菌界であり、その中の代表がきのこなんですね〜。

 
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C きのこは菌糸でできている。

 きのこの正体は何だと思いますか?

 先ほど菌界という話をしましたが、きのこは菌類、つまりカビと仲間なんですね。

 菌類のなかで、目に見えるほどの大きいサイズの繁殖器官を作るものがきのこ。

 いわゆる地上に顔を出しているきのこはこの繁殖器官なんですね。

 このキノコのことを「子実体(しじつたい)」と呼びます。

 自分の子どもにあたる胞子を作り、飛ばす役割を持つのがきのこなんです。

 そして実は、地面の下に隠れている糸のような菌糸がきのこの本当の姿なんです。

 今日も来る途中、見ることが出来ました〜。

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D きのこは樹木と仲良し【共生関係】


 今日山を登る間に、随分標高も変わり、生えている木が変わっていきました。

 そして、生えているきのこも場所によって違っているようでした。

 全部のきのこというわけではないですが、実は、きのこは木と仲良しなんですね。

 樹木と"共生関係”を結んでいるきのこが多いんです。

 カラマツやカンバの周りには、ハナイグチやキノボリイグチ、毒キノコで有名な(死にませんけど)、ベニテングダケが生えています。

 ブナ科の木の周りには、これは一口たべたら必ず死んじゃうドクツルタケや、イタリアのポルチーニの仲間で美味しいきのこの一つであるヤマドリタケモドキなんかが生えます。


 マツの周りには、ご存知のマツタケ。ショウゲンジもあります。

 針葉樹の周りにはオオキノボリイグチやモミタケなど。

 木を見れば、どういうきのこが生えていそうかが分かります。


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E  菌根菌(きんこんきん) (共生の仕組み)


 ちょっと難しくなりますが、共生の仕組みはこんなかんじです。

 陸上に植物(維管束植物)が陸上で生活し始めた頃から、すでにきのこと共生関係を持っていたと言われています。

 きのこの菌糸が木の根とやりとりをします。大きく2つの方法があります。

 菌糸が根っこの周りを鞘のように包むやり方、このやりかたのきのこは外生菌根菌と呼ばれています。

 一方、菌糸が木の根に巧妙に入り込んでしまう方法があります。こちらの方法をとるきのこは内生菌根菌と呼ばれています。


 植物は光合成によって糖などを合成し、これをきのこがもらっています。

 きのこは、土壌の窒素やリンや植物に必要なミネラルを広く伸ばした菌糸によって集め、これを植物がもらっているのです。


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F マツタケと里山

 こうした共生関係の中で興味深い話があります。

 里山に生えるマツタケ。昔はたくさん採れたマツタケも最近は少なくて高嶺の花です。

 なぜでしょう?


 昔、雑木林は人の暮らしにあまり役に立たないシイとかカシの雑木林でした。

 人が住むようになって、これらの木の代わりにマツやコナラを植えて手入れをするようになりました。これが里山です。

 マツやコナラを定期的に伐採し、伐採した枝は薪炭、たきぎや炭、つまりエネルギ−、燃料だったわけです。

 そして晩秋に落ちた枯れ葉を集め、肥料にしていたわけです。落ち葉掻きですね。

 こうして常に手入れされ掃除された山は、有機物の少ない、いわば栄養の少ない環境の土壌になっていったわけです。

 こういう所謂「貧栄養」の土壌には外生菌根菌が住みやすい場所なんです。

 そう、マツの周りに映えるマツタケは貧栄養の土壌に棲む外生菌根菌なんですね。


 人が手入れをすることによって、マツタケが元気になり、マツも元気になる。

 そうすれば、繰り返し薪炭が採れるし、枯れ葉はまた肥料として使える。

 こうした人が手を入れる里山の循環があって、マツもマツタケも元気に育っていたわけです。


 しかし、燃料が石炭に変わり、石油に変わり、電気に変わると、薪炭は必要なくなり、化学肥料が手に入るようになれば、苦労して落ち葉掻きをしなくても良くなるわけで、便利な世の中になった代わりに、里山は見捨てられてしまったわけですね。

 落ち葉がたまり放題の、栄養過多の土壌ではもうマツタケは生えません。


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G フェアリーリング

 ちょっと寂しい話になったので、少し話題を変えて・・・

 丸いコロニーを作るのが菌類の特徴です。

 パンに生えたカビが丸く広がるのを見たこともあることと思います。

 きのこも菌類ですので同じなんです。


 ある所に落ちた胞子が丸く広がって、その円周上にきのこが生えるんですね。

 写真は私の家の近くの公園のタマゴタケです。

 円にはなってませんが、四半分の円周に沿ったようにタマゴタケが生えているのが分かるかと思います。


 こうした円周状に映えるきのこはフェアリーリングと呼ばれています。

 妖精が円を描いて踊ったあとにきのこが生えたと考えられていたんですね。


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 後半に続く・・・・・




参考図書
☆きのこ関連 (紙芝居前半)
「きのこの下には死体が眠る!?」 吹春俊光   (技術評論社)
「日本のきのこ」 今関六也他   (山と渓谷社)
「日本の毒きのこ」 長沢栄史他   (GAKKEN)
「きのこワンダーランド」 大作晃一/吹春俊光 (山と渓谷社) ※
「きのこる」 堀博美 (山と渓谷社)
「キノコの教え」 小川眞 (岩波新書)
その他に
「きのこの細道」 本郷次雄 (トンボ出版)
「森とカビ・キノコ」 小川真 (築地出版)

※ A、Dのきのこのイラストは「きのこワンダーランド」の写真を元にさせていただきました。


☆原発関連(紙芝居後半)
「元素周期表で世界はすべて読み解ける」 吉田たかよし (光文社新書)
「原発のウソ」 小出裕章   (扶桑社新書)
「原発と放射能」 小出裕章   (河出書房新書)
「見えない恐怖 放射線内部被曝」 松井英介   (旬報社)
「内部被曝の脅威
−原爆から劣化ウラン弾まで」 肥田舜太郎/鎌仲ひとみ (ちくま新書)

 



 

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
私もすっかりキノコにはまってしまいました。
あれから「きのこの下には死体が眠る!?」の他、
「きのこワンダーランド」「日本のキノコ262」「日本のキノコ図鑑」をアマゾンで購入して毎晩、寝る前に読んでいます。
azmさんが紙芝居で丁寧に説明してくださったことの半分くらいは理解出来るようになりました。
azmさんは10年も前からキノコの勉強をされているのですねー。講師を務めるほどお詳しいので驚きました。

地元の公園でキノコが目に入るようになりました。いままでは目に入らなかったのです。写真を撮って見ているのですが名前が分かったらどんなに楽しいだろうと思います。
図鑑をみていて「キヌガサダケ」に一目惚れしました。こんなに優雅なキノコもあるのですね。いつか出会えますように、と願っています。

私は蓼科山で採ったキノコをなんの不安もなく食べてしまいました。放射能汚染は恐いと知ってはいるのですがなぜか現実味がありません。目に見えないからかもしれません。私の実家は福島県のいわき市です。両親は亡くなりましたが弟一家が住んでいます。義妹がいわきの魚が食べられないと電話でこぼしていました。
東電のずさんな管理にも腹がたちます。原発がなくても電力は賄えると今年の夏に分かりましたので、これからは原発反対を貫こうと思います。
haruchan
2013/10/08 22:30
haruchanさん>ども!コメントどうもありがとうございます。近くの公園にも色々なキノコが生えますから面白いですよね。キニガサタケには私もまだ出逢ったことがありません。出逢いたいですね。
東電による放射性物質の汚染はまだまだ続くでしょう。未だにあらたな放射性核種が大気中にも出ているらしいです。検査はセシウムやヨウ素だけですが、もっと他の核種も出ているでしょう。できるだけ避けられるリスクは避けた方がよいです。魚は福島だけでなく関東沿岸も避けた方がよいでしょう。河口付近にも山から流れてきた放射性物資が蓄積しているので川魚も問題です。
福島の辛さはいかほどかと思います。東電は未だに自分たちが自然災害の被害者と思っているらしいのです。おかしな話です。加害者意識が微塵も感じられません。ほんとに腹立たしいですね。
azm
2013/10/08 23:28

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